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【セミナーレポート】「デジタル×リアルでLTVを最大化させる方法」パルコデジタルマーケティング様

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2018.07.11

大和物流では、522日に「流通小売業 経営戦略セミナー2018」を開催しました。

 

今回のセミナーでは、株式会社パルコデジタルマーケティングのコンサルタント・村石様をお招きし、「デジタル×リアルでLTVを最大化させる方法」というテーマで、同社が行うショッピングセンター(以下SC)・小売企業へのICT活用支援などについてお話いただきました。

 

パルコデジタルマーケティング村石様による当日のセミナー内容を、セミナーレポートとして下記にまとめましたので、ご覧ください。

 

 

事業ポートフォリオ変革におけるICT活用の重要性

村石様の登壇後、パルコグループの説明からスタート。

 

 

 

「なぜパルコがICT活用に注力するか」というトピックから本題に突入しました。

 

スマートフォンの普及によって消費者のマインドは大きく変化しています。消費者の情報収集・消費行動は「販売側>消費者」から「販売側<消費者」へと変わり、消費者優位の情報格差時代へと突入しました。

また、スマートフォンやネットを利用した買い物技術が著しく向上することで、消費者のECに対する意識が高まっていることも事実。リアル店舗での販売だけでは収益を上げることは難しく、オムニチャネル化への対応が必要不可欠になっています。

 

消費行動のなかで食料品・外食・交際費が伸長傾向にあるにもかかわらず、アパレルや雑貨などは若干の減少傾向にあります。ICTの活用は、消費者嗜好や消費に対する価値観の変化に対応するためにも欠かせない存在であり、ネットとリアルを縦横無尽に行き来する消費者に対して「どのように働きかけるか」が大きなテーマです。

 

なぜパルコがICT活用に注力するのか

 

EC市場でもAmazonの台頭によって大きな変革が始まっています。日本におけるAmazonの利用頻度は世界の上位4カ国にランクイン。また、メルカリなどのCtoC市場の急成長も見逃せません。中古市場やDIY市場の開拓、ECカートシステムの低価格化、SNS活用による個人ECの普及など、CtoC市場も活況を呈しています。

 

 

ICT活用事例『24時間パルコ』・『カエルパルコ』

パルコでは多様化するニーズに合わせ、接客を軸にテナントとお客様をつなぐオムニチャネルプラットフォーム『24時間パルコ』を構築し、リアル店舗とWebのリンクに力を注いでいます。

 

パルコは、SCデベロッパーとしてICTを活用した「販売環境の整備・拡大」と「接客の拡張」が重要になると認識。テナントサービスの高度化と消費者の購買決定率向上のため、購買データの蓄積や行動分析を行っています。

 

また、ショップブログと店頭ECを兼ねる『カエルパルコ』では、新たな取り組みとして、各テナントでの商品登録業務や在庫更新業務を軽減するために、テナント企業とのデータ連携を推進中。ある店舗では、物流に対する梱包発送業務をパルコ側が代行することで店頭販売機能の拡張を推進しています。

 

 

アプリで情報提供。カメラで顧客モニタリング

アプリ『POCKET PARCO』は顧客の購買欲をアップし、利益につなげるための工夫を随所に盛り込み、個別のユーザーに対して最適な情報を提供しています。店頭へのチェックイン、獲得コインによるランクアップ、クーポンの提供、ブログ記事のクリップなどを行うことで消費者とのタッチポイントを増やし、回収したデータを基にユーザーの変化に素早く対応することが可能になりました。

 

現在、パルコでは一部の店舗でWi-FiIoT、カメラを導入し、店舗に訪れるお客様の性別・年代別の属性推定、来店時間をモニタリングし、各ショップにデータを提供。このデータを参考に商品構成やディスプレイを適正化することで利益率の向上を促し、曜日や時間別の来客数にあわせてスタッフのシフトを効率化しています。

 

SPAC研究会による「商業施設デベロッパー評価ランキング」では、2018年のベスト3をルミネ、アトレ、パルコが独占し、テナント側とSCデベロッパーの協調が評価されました。評価の低い施設ではECへの顧客流出などの対策・改善を怠り、テナント側とSCデベロッパーとの温度差が露見している結果に。オムニチャネル販売の充実やICTによるビッグデータの活用は、現在のSCデベロッパーにとって急務であり、テナント側から求められる大きなファクターだと言えます。

 

 

ICTを活用した接客レベル向上システムを構築

パルコの強みである店頭の「接客力」を向上させるため、テナントスタッフ向けeラーニングサイト『SUTEKI LABO』を開発しました。消費者が『カエルパルコ』の専用ページで接客に対する評価とコメントを入れると、翌日にはテナントへフィードバックされます。eラーニングとして接客技術を学習する機能を持たせ、スタッフの技術・意識向上サポートを担っています。

 

「接客の向上」→「顧客の満足度」→「顧客のロイヤリティ」→「売上・利益の拡大」→「スタッフのモチベーション向上」を循環させるシステムにより、質の高い接客を追求。消費者の満足度を可視化できるシステムはリアルタイムで指導・反省をすることができ、接客力の向上を促します。

 

また、ICTとともにAIの活用も視野に入れ、池袋パルコと上野パルコでは案内ロボットや棚卸ロボットの実証実験を実施。マルチリンガルに対応したAIロボットによる情報提供やRFIDと自律走行を利用した棚卸の自動化は、新たなる時代への先駆けとして大きな期待を寄せています。

 

 

まとめ

大きなターニングポイントとなる2020年に向け、アパレル・雑貨小売業に求められるイノベーションについて、パルコデジタルマーケティング村石様にご講演いただいた内容を、お伝えいたしました。

 

スマートフォンの急激な普及により消費者のショッピングスタイルは劇的に変化したことで、アパレル・EC 業界ではスマホ利用者をターゲットにした集客拡大やオムニチャネル戦略への取り組みが一層高まっている現状が伝わるセミナーでした。

 

ECの急拡大に伴うオムニチャネル化への対応は、小売業にとって大きな経営課題であり、各社が頭を悩ませながら試行錯誤している状況にあります。また、オムニチャネル化による流通構造の変化は、アパレル・小売業界だけでなく、物流にも大きな影響を与えています。

 

オムニチャネル時代に対応した購買体験の提供と、それに必要なロジスティクスを実現していくことは、顧客満足度の向上と売上拡大へつながる有効な経営戦略の1つといえるでしょう。

 

当日のセミナー参加者の声は、こちらのページでご覧いただけます。

 

 


(講師:プロフィール)

村石怜菜(Reina Muraishi)

株式会社パルコデジタルマーケティング

営業部 次長 シニア・コンサルタント

 

大学では被服学を学び、卒業後、小売企業で接客販売・店舗運営を経験。新しいショッピング体験を提供したいという想いから、EC業界へ。EC支援企業でファッションブランドのECサイト構築・運用に携わる。
現在は、ショッピングセンター「PARCO」のグループ会社である株式会社パルコデジタルマーケティングにて小売・専門店や商業施設へのICTコンサルティングを中心に顧客企業のオムニチャネル戦略等の立案・実行を支援。また、ショップスタッフのWeb接客力向上に注力し、スタッフ研修、外部講演やセミナーでの登壇、コラム等の執筆活動を多数行う。