物流用語として使用される「垂直搬送機」について、解説しています。
(よみ:すいちょくはんそうき、英語:Vertical conveyor)
垂直搬送機とは
垂直搬送機とは、物流センターや工場などの建物に設置される多層階へ荷物を垂直方法に搬送する設備のことをいいます。
荷物用エレベーターとは異なり、人やリフトを搬送することはできず、荷物だけを自動で搬送する設備のことを指します。
パレットを搬送するものが主流ですが、台車や箱を搬送するものなどいくつかの種類があります。
垂直搬送機の特徴
垂直搬送機のメリット・デメリットには、次のような項目が挙げられます。
【垂直搬送機のメリット】
- 荷物用エレベーターよりも搬送能力が高い(ただし、コンベア装置の一部として使用しない場合は、その前後の荷役作業がボトルネックとなり、搬送能力をフルに発揮できない)
- 建築基準法上の「昇降機」に該当しないため、エレベーターなどの場合に必要な建築確認申請や労働基準局の許可、設置後の定期検査報告などが不要
【垂直搬送機のデメリット】
- 搬送する荷物の規格(重さ・大きさ)が決まっており、その規格を外れる貨物は運べない
- パレタイズされているものには適しているが、異型物の荷物には適さない
垂直搬送機の特徴を踏まえて、多層階の物流センターでは、垂直搬送機と荷物用エレベーターを両方備えつけていることが多い。