物流用語として使用される「検針」について、解説しています。
(よみ:けんしん)
検針とは
検針とは、検品作業の一種で、商品への針の混在有無を確認・検査する作業を指します。
針とは、代表例として以下が挙げられます。
- ミシン針(折れたミシン針を含む)
- マチ針
- 縫い針
検針は、主に「アパレル」・「寝具」などの身体に触れる商材を対象に実施されています。
検針の実施方法
人の「目」や「手」による検針では、生産性と品質の面において限界があるため、日本国内においては、「検針機」を活用して検針するケースが多くなっています。
検針機には、主に次のような種類のものがあります。
- コンベア検針機(磁気タイプ)
- 金属探知機
- X線検査機
一般的にアパレルなどの検針では、「コンベア検針機」や「金属探知機」などで残針有無を検査していますが、大型規格などそれらの機械では対応できない場合、X線検査機なども用いられています。
解りやすい事例としては、空港内での手荷物検査機などがX線検査機に該当します。
検針の重要性
製品に針などが残っていたことが原因で購入者が怪我をした場合、製造物責任法(PL法)が適用され、損害賠償を負う可能性があります。また、怪我をしなかった場合であっても、製造メーカーとしての信用問題に発展するリスクがあります。
そのため、日本の製造メーカでは、タグ付けなどの針を使用する加工を行う都度、検針を実施するなど、欧米企業と比べると特に厳しい基準で検針を実施しています。
アパレル製品を取り扱う物流センターにおいては、さまざまな流通加工に対応した多機能化が進む中で、『検針(検針機活用も含む)』機能を求められるケースも増えてきています。